脳神経外科
診療内容と主な対象疾患
- 脳神経外科は 主に頭部外傷、脳血管障害、脳腫瘍などを診断治療する診療科です。
- 具体的な症状として、外来では頭痛、めまい、けいれん発作、半身麻痺、言語障害、認知障害などの訴えのある患者さんの診療に当たっております。
また生活習慣病で治療中のかたをはじめ、以下のような症状(脳卒中になるとどんな症状が起こる 参照)がある場合、MRIなど高度医療機器を用いて診断、治療(入院治療)を行っています。必要に応じて、千葉大学・順天堂大学などの大学病院と医療連携を行っています。
脳卒中とは
- 脳卒中は、日本人の3大死因の一つであり、入院して治療を受けている方は、「癌」「心臓病」を上回っています。
- 現在では早期治療の開始によって、脳卒中でお亡くなりになる方は減っているにもかかわらず、入院治療を余儀なくされている方が多いのは、ひとたび脳卒中に罹ってしまうと、麻痺や、言葉の障害、意識がはっきりしないなどの後遺症を遺すことが多いからです。後遺症があると社会復帰が難しいばかりでなく、重症であれば家庭生活すら難しく、本人のみならず家族の負担もたいへんなものです。さらに重度の後遺症によって脳卒中は「寝たきり」の最も多い原因となっています。高齢化に伴ってこのような例は年々増加傾向にあります。
- しかし脳卒中は発症して極めて早い時期に適切な治療が出来れば、病気の種類・重症度などによっては社会復帰も可能であり、早い時期の治療が効果的であることが判ってきました。
- 大切なのは 高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣・成人病を早期に発見して治療をしていくことです(脳卒中予防の10箇条 参照)。これら生活習慣病にかかっている人ではその前触れともいえる症状に注意することが大切です。成人病にかかっていない人でも喫煙・過度のお酒好きの人では脳卒中発症は多いので控える必要があります。
脳卒中になるとどんな症状が起こる?
- 脳卒中は血管が詰まる脳梗塞、血管が破れる脳出血、さらに動脈瘤が破裂したことによって起こるくも膜下出血に大きく分かれます。
詰まったり、出血した血管の場所によって様々な症状が現れます。- 体の左右どちらかが動かせない、力が入らない
- 体の左右どちらかがしびれる、感覚が鈍くなる
- ろれつが回らない、言葉が出てこない
- 急に片方の目が見えなくなる、視野が半分欠ける
- 足元がふらついて、立てなくなって倒れる
- めまいが起こる
- ものが2重に見える
- 意識障害:急にいびき呼吸になって目覚めない
- 今まで経験したことの無いような頭痛が突然起こる
- 重症では急激な意識障害におちいる
脳卒中予防の10箇条(日本脳卒中協会)
- 手始めに高血圧から治しましょう
- 糖尿病放っておいたら悔い残る
- 不整脈見つかり次第すぐ受診
- 予防にはたばこをやめる意思を持て
- アルコール控えめは薬 過ぎれば毒
- 高すぎるコレステロールも見逃すな
- お食事の塩分・脂肪は 控えめに
- 体力にあった運動続けよう
- 万病の 引き金になる 太りすぎ
- 脳卒中起きたらすぐに病院へ
回復期リハビリテーション病棟と脳神経外科
- 当院には集中的にリハビリテーションを受けるための回復期リハビリテーション病棟があります。脳疾患の急性期治療を受けられた後の患者さんが、住み慣れた地域やご自宅で暮らせるように、医師、看護師、PT(理学療法士)、OT(作業療法士)、ST(言語療法士)などのリハビリテーションスタッフや医療ソーシャルワーカーから構成されるチームが、それぞれの専門性を生かし、早期社会復帰に向けたRHと退院支援を集中的に行っています。地域の保健福祉機関との地域連携にも努めています。
- 定期的にカンファレンスを行い、患者さん一人ひとりの状態にあわせたリハビリテーション計画に沿って、365日毎日休まず、効果的にリハビリをすることにより、早期の復帰を目指します。
- 退院前にはスタッフが、ご自宅の生活環境を確認、把握して最適な状況で生活が出来るように援助いたします。さらに総合病院の中の回復期リハビリテーション病棟ですので、なんらかの体調の変化にも的確に対処することが可能で、安心してリハビリが可能です。
- 回復期リハビリテーション病棟につきましては医療ソーシャルワーカーにご相談ください。
お問い合わせ先
船橋総合病院 脳神経外科